「服を売りたいけどうまく写真が撮れないな」
「おしゃれな写真を撮って売上につなげたいな」
このように思っている方も多いです。
アパレル業界に携わる方にとっては、アパレル写真の撮影は必ずついてくる業務ですよね。
また、最近では、購入したアパレル商品をInstagramなどのSNSやYoutubeなどのプラットフォームに投稿する方もいらっしゃいますよね。
せっかくおしゃれな服を手に入れたら、最高の写真を撮りたいものです。
そこで、この記事では、アパレル写真の撮り方を解説していきます。
これから、アパレル写真を撮ろうとしている方はぜひ参考にしてください。
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撮影に必要な機材は何がある?
まず、撮影には何が必要か解説します。
具体的には以下の9点です。
- カメラまたはスマホ
- 三脚
- 照明
- 白い背景
- モデル・トルソー
- アイロンやスチーマー
- ハンガー
- テープなどの留め具
- レフ板
これらについて、それぞれ解説していきます。
カメラまたはスマホ
カメラはクオリティの高い写真を撮影するための基本的な道具です。
一眼レフやミラーレスカメラを使用すれば、詳細な設定変更やレンズ交換などが可能となります。
一眼レフやミラーレスカメラを使えば、高品質でプロ級の写真が撮れます。
一方、近年のスマホはカメラ性能が向上しており、手軽に高品質な写真を撮影できるようになっています。
個人での撮影でしたら、まずはスマホでも大丈夫です。
三脚
三脚は手ブレを防ぎ、安定した位置からの撮影をサポートしてくれます。
特に、同じアングルからの連続撮影や、照明との調整を行いながらの撮影には欠かせません。
スマホ用や一眼レフ用など、使う機材によって専用のものがあるので、注意して準備しましょう。
照明
アパレル写真の撮影には、照明が欠かせません。
商品の色や質感を正確に伝えるため、自然光だけではなく、照明器具を使用して明るさや影を調整します。
ソフトボックスやLEDライトなど、多種多様な照明機材が存在します。
自然光が入る部屋があれば、自然光を使って撮影するのもよいです。
白い背景
商品のデザインや色を際立たせるために使用します。
アパレル写真には、白い背景が最適です。
白背景は邪魔なものが映り込まず、商品をクリーンに見せることができます。
モデル・トルソー
実際に着用した際のシルエットやフィット感を表現するために使用します。
モデルの場合、動きやポージングで商品の魅力を引き出せます。
モデルを見つけるのが難しい場合は、自分がモデルになるのも手段の一つです。
トルソーは、モデルを用意する手間やコストが省けるので、より手軽です。
アイロンやスチーマー
アパレル商品はシワなどの状態が写真で目立ちやすいため、撮影前にきちんと整える必要があります。
アイロンやスチーマーを使用して、商品をきれいに整えたほうがよりよい写真が撮れます。
シワはレタッチでも削除できますが、手間を減らすためにも、事前にアイロンを掛けておきましょう。
ハンガー
上着やドレスなどを吊るして撮影する際に使用します。
シンプルなデザインのものを選ぶといいです。
木目調や、黒色のハンガーは、服のデザインや雰囲気を邪魔しないので、おすすめです。
また、肩幅は広めのものを選びましょう。
服の肩幅と合ってないと、シルエットが崩れてしまうので、服の良さが伝わりきらないです。
テープなどの留め具
テープなどの留め具を用意すると重宝します。
見栄えを良くするために、テープで固定することが、よくあります。
特に、服は穴を開ける訳にはいかないので、テープがあるととても便利です。
また、撮影中、商品がずれたり、型崩れしないように固定するための道具です。
特にバックの部分など、見えない部分を整える際に役立ちます。
レフ板
レフ板は、照明の光を反射させて、商品に柔らかい光を当てるためのツールです。
どうしても、光を一方向から当てると影ができてしまいます。
レフ板を使えば、これを解決できます。
影の部分を明るくすることで、全体のバランスを整えます。
アパレル商品の撮影の手順
次に、撮影の手順を紹介します。
具体的な手順は以下の通りです。
- 撮影する服を準備する
- 写真スタジオの準備
- 照明を設置する
- モデル・トルソーに着せるスタイリングを決める
- ハンガーや平置きのスタイリング
- カメラやスマホの設置
- 撮影をする
- 撮影した写真の編集やレタッチをする
このステップに沿えば、スムーズにアパレル商品の撮影ができます。
それぞれ解説していきます。
①撮影する服を準備する
まず初めに、撮影するアイテムを選定します。
その際、商品の状態をチェックし、シワや汚れがないかを確認し、必要であればアイロンやスチーマーで整えます。
糸くずやホコリが付いてしまっていることもあるので、ローラー式の粘着テープできれいにするとやりやすいです。
配送の際に、どうしてもシワが寄ってしまうことは避けられないです。
特に、見本の段階では、仕立てが完璧ではないこともあり、撮影の前に状態の確認は欠かさずしましょう。
また、タグやステッカーは写真には不要なので、写り込まないように、取り外し可能だったら、外しましょう。
②写真スタジオの準備
撮影場所を整えることが重要です。
床や背景がきれいか、邪魔になるものが映り込まないかなど、細部に注意を払いながらスペースを整備します。
写真屋のような豪華な写真スタジオを用意する必要はありませんが、白い背景、三脚、照明は用意できるようにしましょう。
③照明を設置する
商品の質感や色を正確に伝えるため、適切な位置に照明を配置します。
ソフトボックスやLEDライトを使用して、商品に当たる光の角度や強さを調整することが求められます。
照明が服全体に均一に当たるようにしましょう。
自然光を活用する場合は、窓の近くを撮影場所にしましょう。
背景とカメラの位置が近すぎると、影ができてしまうので気をつけてください。
④モデル・トルソーに着せるスタイリングを決める
モデルやトルソーに商品を着せ、どのようなポージングやアングルで撮影するかを決めます。
この時、商品の特徴や魅力を最大限に引き出すスタイリングが求められます。
トルソーを使う場合は、うまく調整をしてトルソーにフィットするように固定しましょう。
⑤ハンガーや平置きのスタイリング
モデルやトルソーを使用しない場合もスタイリングの準備をします。
ハンガーにかける場合や平置きの際の形状、配置を工夫し、商品を魅力的に見せる方法を考えます。
ハンガーを使う場合も、トルソーと同様に、フィットするように固定をしたほうがいい場合があります。
⑥カメラやスマホの設定
撮影した写真は、あとから編集可能です。
しかし、編集には限界があります。
撮影の段階でベストな写真になるように、カメラを設定しましょう。
まず、ホワイトバランスを調整します。
実際の色味と撮影された写真を見比べて、差異が少なくなるように調整しましょう。
次に、絞りを設定します。
レンズに入る光量を設定する機能です。
今回のアパレル写真では、F8~F11の間にするといいです。
そして、ISO感度を設定します。
ISO感度はISO600~ISO640の間にしましょう。
スマホでは、ここまで細かく設定できないので、基本的に初期設定のままで大丈夫です。
ただし、インカメラは画質が落ちるので使わないようにしましょう。
⑦撮影をする
事前の準備を元に、実際に商品の撮影を開始します。
撮影中は、照明や背景、商品の位置などを細かく調整し、最適な写真を得るための工夫を重ねます。
一着の服で、複数の写真を撮るようにしてください。
様々なパターンの写真を撮影しておくことで、消費者はより商品をイメージしやすくなり、商品を購入してくれます。
⑧撮影した写真の編集やレタッチをする
撮影が完了したら、写真編集ソフトを使用して、色味の調整や不要な部分のクロップ、明るさの調整などを行います。
ホワイトバランスを設定しても、カメラには捉えにくい色があります。
細かい色味の微調整をするのが編集の役割です。
この工程で、商品の魅力をより一層高めることができます。
撮影にはどんなパターンがある?
アパレル写真といっても、様々な撮影のパターンがあります。
ここでは、具体的に以下の5つを紹介します。
- 平置き写真
- トルソーに着用させた写真
- モデルに着用させた写真
- ハンガーに掛けた写真
- ロゴやデザインを写した写真
それぞれ解説していきます。
服によってベストな撮影方法は異なります。
服の魅力が、一番伝わる方法を選んでください。
平置き写真
平置き写真は、商品を平らな面上に置いて上から撮影する方法です。
特殊な機材なども不要で、誰でも簡単に撮影できるのがメリットです。
アパレル商品でよく用いられ、特にInstagramでよく見られます。
平置き写真では、商品全体のデザインや形状をわかりやすく伝えることができます。
また、アクセサリーや小物など、立体的に表示するよりも平面での表示が適しているアイテムにも適しています。
撮影の際には、人間の目が左から右に流れる習性を活かして、光を左上から当てましょう。
この手法を、全ての写真で使うことで、商品写真に統一感が出せます。
平置き写真では、着用感を出しにくいですが、着用時のシワは縦にできる性質を活かして、縦方向に流れるシワを作ってみましょう。
これだけで、着用感のある写真ができます。
トルソーに着用させた写真
トルソーは人の胴体を模したマネキンの一種で、これに衣服を着せて撮影することで、衣服の形やフィット感を再現します。
モデルを用いるほどの費用はかからず、商品のシルエットを強調できるため、オンラインショップなどでよく見かけます。
モデルを用意するより安価で済み、手軽に撮影できるのが魅力です。
しかし、モデルのようにポーズを取らせて、様々な角度から取ることが難しいのがデメリットになります。
モデルに着用させた写真
実際の人が商品を着用して撮影する方法です。
衣服の動きや着心地、スタイリングの参考としても非常に役立ちます。
生身の人間が着用しているので、消費者自身が着用している姿や、シルエット、サイズ感を想像しやすいです。
顧客に商品の魅力をより直感的に伝えるため、ファッション誌や高級ブランドの広告などで主に使用されます。
ハンガーに掛けた写真
衣服をハンガーに掛けて撮影する方法です。
簡易的で、商品の形や長さを維持しながら撮影できるのが特長です。
安価で、短時間で撮影できるので、シンプルなオンラインショップなどで使用されることが多いです。
ただし、本来のシルエットを表現しにくいことがデメリットです。
テープで固定したり、ピンで止めることで立体感を出せます。
あるいは、内側に厚紙を仕込むことで、立体感を出すこともできます。
ロゴやデザインを写した写真
商品の特定の部分、特にロゴや独特のデザインをクローズアップして撮影する方法です。
この撮影型は、商品のブランドやデザインの特徴を強調したい場合に適しています。
消費者が購入を検討する際の参考情報として、商品の詳細ページなどで使用されます。
アイテム別の撮り方のコツ
アパレル商品といっても、様々なアイテムが存在しています。
ここではアイテム別の撮り方のコツを8つ紹介します。
- トップス
- ボトムス
- ワンピース
- アウター
- 靴
- アクセサリー
- 帽子
- カバン
それぞれ解説していきます。
トップス
トップスの撮影では、首元や袖のデザインを強調することがポイントです。
平置きで撮る場合、首元や袖を整え、生地の質感が伝わるようにすると良いでしょう。
シワが寄っているとTシャツなどは特に目立ちやすいので、気をつけましょう。
トルソーやモデルを使用すると、身体にフィットする様子やシルエットを強調できます。
特に、モデルを使って、着用イメージが付きやすい背景にすることで、より売上の上がりやすいアパレル写真になります。
また、ロゴやデザインを強調することも大切です。
商品の特徴をはっきりさせることで、似たような写真になりやすいトップスの写真で、強豪と差別化ができます。
パーカーなどのフードが付いた商品は、フードを立てて撮影するほうがいいです。
フードの質感がアイテム全体の高級感を左右するので、意識してみてください。
ボトムス
ボトムスはウエストや裾、ポケットなどのディテールに注目しましょう。
平置きで撮影する場合、折り目が入らないよう注意が必要です。
また、トルソーやモデルを使えば、着用時の丈感やフィット感を伝えられます。
パンツはシルエットを伝えることが、重要です。
それぞれのアイテムのなかで、シルエットが一番トレンドやスタイルが反映されるので、特徴を伝えるために、シルエットを伝えることを意識しましょう。
また、全体の写真だけでなく、ポケットや素材などの機能面も、消費者にとって必要な情報なので、そこが伝わるような写真も撮影するようにしましょう。
デニムや一部のスラックスには、ブランドのロゴが反映され得ているものがあるので、合わせて撮影するといいです。
ワンピース
ワンピースは全体のシルエットとディテールのバランスを大切にします。
長さやデザインが一目でわかるように、全体をしっかりと映し込むことが大切です。
また、アクセントとなる部分や特徴的なデザインはクローズアップして捉えると効果的です。
平置きをするにはアイテムのサイズが大きいので、基本的にはトルソーやモデルを使いましょう。
また、ウエストを絞るとより女性らしいシルエットが強調され、アイテムの魅力が引き立ちます。
アウター
アウターは開いた状態と閉じた状態の2パターンを撮影すると良いでしょう。
特に、襟やボタン、ポケットなどのディテールを強調すると、商品の特徴が伝わります。
機能性の高いアウターは特に特徴を抑えた写真を撮るといいです。
一方で、コートなどは、機能性以上に素材感や質感を伝えることも大切です。
コート全体を写すと、細かい素材感や質感が分かりにくくなってしまいます。
コートを撮影する際は、全体を写した写真と、素材感がわかるように拡大した写真を撮るようにしましょう。
靴
靴は正面、側面、底面と、異なるアングルからの撮影が推奨されます。
特に、靴の形や素材、細部のデザインを捉えることで、その商品の魅力を最大限に引き出せます。
また、靴を撮る際には、靴箱を使うのもよいです。
靴箱にもメーカーのこだわりが詰まっていることが多いので、合わせてとるようにしましょう。
こうすることで、よりおしゃれで魅力的な写真に仕上げることができます。
アクセサリー
アクセサリーは細かいディテールを伝えることが重要です。
細かい部分や素材の輝きを捉えるため、クローズアップ撮影を心がけましょう。
背景はシンプルにすることで、アクセサリー自体を際立たせることができます。
また、金属類やメガネ、サングラスなどは、映り込みが起きやすいので、注意して撮影してください。
帽子
帽子の撮影では、形や素材、そして被ったときの形状を意識して撮影します。
帽子の内側やツバの部分も重要なポイントなので、異なるアングルからの撮影を試みると良いでしょう。
帽子の撮影も、モデルを使ったほうがいいです。
サイズ感を伝える必要はあまりありませんが、コーディネートの提案のために必要となります。
着用イメージを抱いてもらい、購買意欲を掻き立てないと、帽子のように無くても生活できるアイテムは買ってもらいにくいです。
カバン
カバンは開いた状態と閉じた状態、持ち手やストラップの部分もしっかりと撮影することがポイントです。
内部のポケットや仕切りも消費者にとって重要な情報となるので、これらの部分も写真に収めるようにします。
特に、リュックサックのように機能性の高いカバンは、その機能を示すために、様々な角度から写真を撮り、利便性をアピールするといいです。
また、ブランド物のカバンでは、ブランドロゴを強調することも大切です。
ブランドロゴは消費者の購買意欲を高めます。
より高品質な写真をとるには?
より高品質な写真を撮るには、プロに任せるのがおすすめです。
アパレル写真の良し悪しは、商品の売上に直結します。
特に、ECサイトで販売する場合は、多くの商品写真から選んでもらう必要があります。
消費者の目に留まるような写真にするのは、素人では難しいです。
お金はかかってしまいますが、プロに任せてしまうのがいいです。
メガネやサングラスなど、写り込みがしやすく、撮影難易度の高いものは特に、プロに任せてしまうのが簡単でいいです。
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返金の補償 | ・フォトグラファー都合で撮影がなくなった場合 ・悪天候時のキャンセル |
アパレル写真の撮り方でよくある質問
ここでは、アパレル写真の撮り方でよくある質問に答えていきます。
スマホで撮影しても大丈夫?
アパレル写真を、スマホで撮影するのは大丈夫です。
個人のSNSに上げる程度の写真であったら、スマホでも十分に高画質といえます。
しかし、スマホのカメラでは、設定できる事が少なく、一眼レフカメラには劣るので、ブランドなどで商品を売る場合は、一眼レフカメラを用意しましょう。
プロに依頼するなら、何を伝えればいい?
基本的な情報が伝われば大丈夫です。
しかし、イメージと違ったということが起きないように、参考イメージや用意する小道具などを前もって伝えることが大事です。
まとめ【手順にそって売上につながる写真を撮ろう】
この記事では、アパレル写真の撮り方を解説していきました。
もう一度おさらいをすると、撮影の手順は以下の通りです。
- 撮影する服を準備する
- 写真スタジオの準備
- 照明を設置する
- モデル・トルソーに着せるスタイリングを決める
- ハンガーや平置きのスタイリング
- カメラやスマホの設置
- 撮影をする
- 撮影した写真の編集やレタッチをする
また、撮影に必要な機材は以下の9点です。
- カメラまたはスマホ
- 三脚
- 照明
- 白い背景
- モデル・トルソー
- アイロンやスチーマー
- ハンガー
- テープなどの留め具
- レフ板
これらを抑えて、売れるアパレル写真を撮ってください。
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